私が好きになる女性というのは、だいたいが孤独で生きている女性だ。大勢がいるところでも、どこか集団に溶け込めていない孤独感を漂わせている女性が好きだ。
なぜそうだったのか深く考えたことがなかったのだが、あるとき女性に「あなたは、いつもひとりなのね」と言われて、ふと気付いた。
私が孤独な女性が好きだったのは、私自身が孤独だったからだ。類は友を呼ぶように、孤独な私は孤独な女性を求めていたのである。
私自身は東南アジアの売春地帯に深入りするまでは多くの友人がいた。しかし、そこにいる時間が長くなればなるほど私は自ら孤独になることを望むようになった。
その理由は、はっきりしている。売春地帯では他人を信用しない方が合理的であり、トラブルに巻き込まれる確率が減る。その結果、長く生き残れる。孤独であることは私の生き方には良い結果をもたらすのは明白だった。
夜の世界はもともと金と欲望がうずまく世界であり、他人を信用したら取り返しのつかない結果になることが多い。それだけ信頼できない人がたくさん集まる。そんな中で私は孤独になり、同じ孤独な女性を選ぶようになった。