すでに超絶的な格差社会になっているので、一般人はもはや上の上を見ても仕方がない。フォーブスに載る富裕層のランキングは、億を超えて兆の単位にまで到達しているのだが、普通の人は資産が兆の単位に到達することはない。
給料所得だけで兆単位の資産を築ける人は皆無だし、実業家であってもやはり兆単位の資産を築ける人は72億人の人口でも10人に満たない。
一方で、年間所得370ドル(約4万円)以下の絶対貧困と呼ばれる人たちも世界中で12億人以上も存在する。圧倒的な貧困状態で、その日の食事すらも事欠く層である。
彼らの少なからずは食ばかりでなく住居さえもない状態で、路上で寝て、物乞いのような仕事をして生計を立てている。格差の下を見ればどこまでもどん底の人たちがいて、その貧困地獄は際限がない。
日本は極度の富裕層も極度の貧困層も「まだ」存在しないのだが、その日本でも格差が広がっているのだから、長い時間をかけてその両方が出現する社会と化すだろう。
そして、「どうしたらいいのか」と、多くの人たちは不安に押し潰されそうになっている。(鈴木傾城)